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障害者の在宅就労について

五十路過ぎに、身体に障害を負った。

これが案外重傷で、それまでの人生は続けられなくなったのだが、少し早い隠居生活に入れる程の立場でも無く、新たな生きる糧を求めて手探りを始める。

 

病歴6か月後に医師と理学療法士の診断判定を受けて障害等級を行政に申請すると1ヵ月~2か月後に通知がある。1時間程の障碍者手帳の説明会に出席して、発行された障碍者手帳を受取る。

【障害者基本法をはじめとした法令】

障害者基本法は、1970年成立の心身障害者対策基本法を改正する形で1993年に作られ、2004年の改正で、障害を理由とした差別や権利侵害の禁止が明記された。さらに、2006年の国連総会で採択された「障害者権利条約」に署名したことを受けて、2011年に欧米を意識した改正が加えられ、個人の尊厳などの文面が追加された。

「障害者差別解消法」2013年に制定、2016年から施行、

「障害者雇用促進法」は、1960年に前身の「身体障害者雇用促進法」が制定され、1978年に雇用の義務化が定められ、以降、徐々に改善が図られ、すべての事業主に、障害者雇用率に相当する人数の雇用を義務付け、障害者雇用率は、これまで段階的に、その数値が引き上げられてきた。2018年には、民間企業で2.0%から2.2%に、国や地方公共団体等で2.3%から2.5%に、都道府県等の教育委員会で2.2%から2.4%になる。さらに、2021年3月までに、さらに0.1%ずつ引き上げが決まっている。また、2018年4月より法定雇用率の算定基準が見直され、除外されていた精神障害者が新たに算定基準として加えられた。

【障害者総合支援法】

障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援することを目的とする法律。

障害者総合支援法に基づく3つの事業

就労継続支援A型事業・就労継続支援B型事業・就労移行支援事業 。

就労移行支援事業というのが

障害者を対象に、作業・実習を通して、就労に必要な技術・知識の習得を促すとともに、求職活動の支援、個々の適性に応じた職場の開拓、就労後の職場定着の支援などを行う事業です。

最長2年間施設利用が可能で、最終的には一般企業への就職を目標とする。

障害手帳を受けとり、まずハローワークの障害者専用に設けられた窓口を訪ねたが、ネット検索で予習し想像していたイメージとはだいぶ違い、覇気の無く、吹き溜まりのような印象の施設だった。行政批判の場ではないので、これ位にするが、ここまで民間も含めて障害者枠の求人に数件応募したが、すべて面接まで漕ぎつける事は無く、進展を求め、ネットでの情報に従って、市内の大手「障害者就労支援事業所」を訪ねた。

市内に2事業所を構え、全国に事業展開をする組織だ。弱いものを狙った、詐欺に合うような事は無いだろうと思い施設を訪ねたのだが障害者ビジネスの実情を、目の当たりにしたような惨状だった。

 

調べてみると、収益の基本構造は施設利用者が、一日通う度に、行政から金(訓練給付金)が支給される(一人あたり一日につき8000円程度。)。これに加え、利用者を就職させた実績などが加算ポイントとなり、もらえる金が増加する仕組になっている。

なので単純な話、儲けたければ利用者をどんどん増やし、毎日休ませることなく通所させればいいのだ。

目標は、獲得者を、2年間以内、なるべく長期間、施設のカリキュラムに参加させて、最終的に企業に就職、その後のアフターケアまで関わり、より多く行政からの給付金を受取る。✖人数という、とてもシンプルなビジネスなのだ。

利用者にしてみれば金銭的負担を伴わないサービスで昼食の弁当まで支給されるので、内容がどうこうという話にならない。まして、2018年より、精神障害者も雇用枠の算定基準に加わった事で、より鮮明に問題点が浮き出てきている。

僕が訪ねた施設は、最初の面談での質問にも、まともな返答が出来ないような素人集団で、職務への関心や問題意識などまるで無い。施設利用の5日目、余りに無駄な時間を過ごす事に耐えられなくなり、職員に疑問を投げかけたが、まともな返答がある訳も無く、施設の利用を中止した。後に、その施設の職員求人広告を見る機会があったが、無資格は勿論、人気獲得商売のような文言が並んでいた。

スタッフだけの問題では無い。身体・知的・精神全ての障害をゴチャ混ぜで扱う、そのカリキュラムの構成は、誰が考えても無理があると思うのだが、ハローワークの職員も含め、触れるのがタブーと言わんばかりに、質問に対して怪訝そうな顔をするのだ。

全国に増え続ける「障害者就労移行支援施設」

施設利用者の70%が、後の就労に結び付かないという統計資料も目にした。

まったく、税金の無駄遣い、行政の思い上がりと癒着業者の「ある、ある、ばなし」である。

 

今の状態では、利用者が勉強して、賢く制度や施設を選ばなければ、単純に金儲けの道具として利用されるだけなのだ。

僕の場合は、「在宅就労」という狭き門に絞り込み

新しいジャンルに挑戦する就労支援組織を探した。

ネット情報から3社ほど辺りをつけてEメールで打診をしてみたところ「株式会社D&I(ディーアンドアイ)」という企業が最も迅速で専門性があり、正直な実情を語り好感が持てたので就労支援を依頼する事にした。

 

11月から求人企業の紹介が始まり、数社のやり取りの後、12月上旬にはテレビ面接にこぎつけた。

障害者枠の求人というのは就労規定が通常よりも少々、ややっこしい、それは法定雇用の算出ルールと企業助成金の都合であり、効率を追求するのは企業側からすれば最もな話だ。

僕の場合は、週20時間の雇用で1人分(通常は0.5人分)の法定雇用計算になるので企業は当然そこを条件にする。時間給は、その企業の地域の定められた最低賃金が基本であり、従って、その報酬は非常に低い。

それでも、目立ったスキルの無い人は、受け入れるしかない、後は企業側が働きによって、その評価を上げる先かどうかを見極め事と、自分自身が収入以外にもその仕事に意義を見出せるかにかかっている。

僕の場合も、収入は二の次に、まずは、働き出す事を前提に、どうせなら意義を感じられる企業の募集に応募したかった。「株式会社D&I(ディーアンドアイ)」の担当者は、その辺りの心情を良く理解し、紹介企業を吟味してくれたようだった。

12月上旬にセッティングされたインターネット面接の前に、模擬面接の機会も有り、たいへん安心して本番に臨む事が出来た。

面接の結果、互いの準備が整う2月から就労を始める事で大枠合意した。

 

就労先については、まだ多くを語る事はないが、言えることは、在宅就労という試みを企業ポリシーに叶うものと捉え、挑戦を始めるテストケースとして、僕を選んでくれた。

まずは、社会復帰の機会を与えてくれた「株式会社D&I(ディーアンドアイ)」に感謝したい。

そして、障害者として就労を検討している人は、まずは、「株式会社D&I(ディーアンドアイ)」の河南氏に相談する事を勧める。

ホームページ  https://d-and-i.jp/  

 

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