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長編手記「おわりはじまり」第三回

17日目に藤沢市に転院した。これで親も移動距離が減り少しは楽になるので良かった。

病院に到着後すぐにCT,心電図,採血などひと通りの検査を受けた。

この時には点滴などは腕から無くなり、尿バックだけが外れずぶら下げていた。

車イスで移動しての検査だったが、結構なショックを受けた記憶がある。

まず一人で寄り掛からずに座った姿勢を維持する事が出来ない。抱えられて寝かされたら身体は肉の塊、重くて自力で身動きが上手く取れないし、もがいていると「危ない!」看護師さんに𠮟られるのである。右手右足は障害が無いはずだがこの時は上手くコントロール出来ず、他の事で頭がいっぱいになると、気がつけば左唇が下がりよだれが垂れる。

みじめな気持ちになったのをよく覚えている。

体重測定の結果は62㎏で何と16㎏減、。肌に触れる機器の冷ややかさと、心情お構いなしに続く検査、至る所に時計があって、時はゆっくりと進む。

 ようやく検査が終わり昼食後、新しい担当医との顔合せがあった。

医師・看護師・介護士・理学療法士、僕を担当するスタッフが集まっていた。

担当医から発病から現在までの経過が説明され、今後の過ごし方の説明の中で「再発のリスク」について説明を受け同意書にサインをした。そして理学療法士による簡単な障害の程度確認後、病室に行き担当看護師から1日のスケジュールと注意事項について説明を受けた。リハビリの毎日が始まる。

 

解放されたのは夕方近く、すっかり疲れてベットでボッとしていた。

4人部屋の右奥 窓際で、3階からの眺めは、辻堂の何でもない街並みだけども、空が広く遠くまで見えてよかった。「空と会話する」のはこの時から?・・・

そぅ この頃から僕は空に話しかけるようになっていった。きびしい現実、問題は山積みである。この体では、これまでの自分のほとんど全てを整理する必要がある。継続できるものは、ほぼ思いつかなかった。でも頭ははっきりしているのだから、やらねばならない

「おわり の はじまり」・・・空は答えてくれない。

 

 突然終わったら悪しからずだ。

 

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それでは次回をお楽しみに!